2026年3月19日
廃業率が高い業種ワースト5と生き残るための戦略
「うちの業界は厳しい」——そう感じていても、具体的に何がどう危険なのかを把握している経営者は意外に少ないものです。
廃業率が高い業種には共通のパターンがあります。その構造を知り、先手を打つこと。それが生き残りの第一歩です。
廃業率が高い業種ワースト5
1位:飲食業・宿泊業
飲食業の開業から3年以内の廃業率は50〜70%とも言われます。原材料費・人件費の高騰、フードデリバリーの台頭、コロナ禍の影響が重なり、個人経営の店舗を中心に廃業が加速しています。後継者候補がいても、低利益率と長時間労働で「引き継ぎたくない」と判断されるケースが多いのも特徴です。
2位:小売業(衣料・雑貨・書籍)
ECの急拡大と大型チェーンの出店により、個人経営の専門店は壊滅的な影響を受けています。「父が30年やってきた店」への愛着がある一方、採算が合わず後継者が現れないケースが続出。特に地方の商店街では空き店舗が増え続けています。
3位:建設業(個人・零細)
建設業は技術・人脈・資格が「社長個人」に集中しやすい業種です。親方が現場に入れなくなった瞬間、受注が止まる。職人の高齢化と若手離れで、会社を渡したくても渡せない状況が続いています。
4位:製造業(縫製・印刷・金属加工小規模)
製造業は技術継承の問題が深刻です。匠の技術は口伝えで引き継がれてきましたが、若い職人がいなければ技術ごと廃業するしかありません。価格競争も激化しており、国内の小規模工場は特に厳しい環境に置かれています。
5位:調剤薬局・歯科・整骨院(個人開業)
医療・調剤系の個人開業は、資格保有者=社長という「究極の属人化」状態です。後継者に同じ資格が必要なため候補が限られ、廃業を選ぶ開業医・薬剤師が急増しています。
廃業しやすい会社の「3大共通点」
共通点1:業務が社長の頭の中にしかない
マニュアルがなく、顧客情報は社長の手帳、段取りは経験則のみ。社長が倒れた瞬間、業務が止まります。
共通点2:後継者候補の育成ができていない
「そのうち誰かが継いでくれるだろう」という期待が裏切られるケースがほとんど。後継者が現れる前に廃業の判断をせざるを得なくなります。
共通点3:デジタル化が10年以上遅れている
請求書は手書き、顧客台帳はエクセル、連絡はFAX——。デジタル化が遅れていると業務の仕組み化も難しく、第三者への事業譲渡もできません。
廃業率が高い業種でも「生き残る会社」の特徴
同じ業種でも廃業せずに成長している会社は存在します。その共通点は明確です。
- 繰り返し業務を仕組み化・自動化している(社長がいなくても回る)
- 顧客データを整備している(CRMや管理システムで蓄積)
- 出口戦略を早期から考えている(売却・承継・後継者育成)
- 「会社の強み」を言語化できている(M&Aで評価されやすい)
今すぐ動くための3ステップ
ステップ1:業務の棚卸しをする(1時間)
社長が毎日・毎週やっている業務を全て書き出します。「社長にしかできない」か「他の人でもできる」かを分類するだけで、リスクの全体像が見えます。
ステップ2:繰り返し業務を1つ仕組み化する(1ヶ月)
書き出した中で、最も頻度が高い繰り返し業務から手をつけます。見積書のテンプレート化、請求書の自動発行、問い合わせへの定型返信——小さくてもOKです。
ステップ3:出口の選択肢を整理する(3ヶ月)
廃業・承継・売却、どの選択肢が自社に合っているかを専門家(事業承継支援機関・M&A仲介)に相談します。準備をしながら選択肢を広げておくことが、最終的に最も有利な結果につながります。
よくあるご質問
Q. 廃業率が最も高い業種はどこですか?
飲食・宿泊業、小売業(衣料品・雑貨)、建設業(個人・零細)、製造業(縫製・印刷)、調剤薬局・歯科・整骨院(個人開業)が廃業率の上位に並びます。共通するのは「社長個人への依存度が高い」「後継者が育ちにくい」「デジタル化が遅れている」の3点です。
Q. 廃業率が高い業種でも生き残る方法はありますか?
はい。業務の仕組み化と社長依存度の低下が最も有効です。繰り返し業務を自動化・マニュアル化し、誰でも対応できる体制を作ることで、後継者不在でも事業継続できる状態に変えられます。
Q. 廃業を考え始めたら何から動くべきですか?
「廃業か、承継か、売却か」の3択を整理することから始めます。事業が黒字であれば、M&Aや事業譲渡で第三者に引き継ぐ選択肢が有力です。早めに仕組み化を進めておくと、より高い評価での売却が可能です。
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